合成ガス・タービン発電装置(単体1.85MW,並列3.7〜10MW+/単体400KW,並列800KW〜4MW+程度迄)
   1)中型ガスタービン(1.85MWe)は、 大規模バイオマス・ガス化発電の場合、通常使用されるガス・エンジン発電機に変えてガス・タービン発電機が採用される例もあります。 特に、ガス・タービンは、エンジンに比べ、コンパクト・高出力で,一般にエンジンより高信頼性・長保守サイクル等の理由から、多く採用されています。

通常、ガス・タービン燃料は天然ガス、軽油等の高熱量燃料を使用します。 尚、ここで紹介する例は2MW弱の欧州製中小型ガス・タービン発電機ですが、 最大の特徴は上記(3)CCC/DMG/GWEの様な高エネルギー合成ガスを製造出来る大型ガス化炉(合計発電規模,4MW程度以上)で、ガス・エンジン発電機に代えて発電設備として使えるタイプです。 合成ガスの様な低熱量のガス燃料でも定格値が得られる様に、タービン燃焼室を大型化、工夫してあります。
他に、灯油、軽油は勿論、それより低熱量 バイオ(SVO)油/BDF発電,熱分解油発電(強酸性)(中速型)、及び (高速型)等との専焼、混焼(Dual-Fuel)もできる等、殆どのガス・液体油燃料が使えるのが最大の特徴です。 エンジンに比べ、ガス・タービンの方が燃料の選択性、低燃料品質要求、等の基準が広くなっています。また排気ガスの窒素酸化物も低NOx値です。
尚、タービンへの合成ガス供給圧は11気圧迄昇圧する必要があり、加圧型ガス化炉では不要ですが、常圧ガス化炉では別とガス・コンプレッサーが必要です。

但し、ガス・タービンの排熱温度は高く、ガスタービン単体の発電効率は、エンジン発電機に比べて低く、通常は排熱ボーラー蒸気発電機、又はORC等を組み合わせた複合発電(IGCC)方式を採用し、高発電効率化を目指します。或いは、高温の排熱利用(蒸気等)比率が多い場合に有効です。 特に、10MW(+)以上の大型バイオマス・ガス化複合発電では、この方式がお薦めとなります。 更に、将来の燃料の多様化、燃料の切り替え・変更対応の備えにも有効です。固体バイオマスから液体バイオマス燃料への変更、或いは、その逆対応も,常時切替(Dual-Fuel)可能です。

   2)超高効率Miniガス・タービン(発電効率40%+@400KWe)は、 従来のガスタービン発電効率の常識を覆す最新(Game-Changer)ガス・タービン発電機の登場です。発電機の能力は、分散設置用規模の400KWe,加えて発電効率は40%+の超高効率です。 加えて、燃料も各種ガス燃料(天然ガスは元よりガス化合成ガス水素バイオガス、等)、及び各種液体燃料(軽油の他、BDF/SVO、バイオマス/廃プラ熱分解油、等)も使える模様です。特に、ガス化による合成ガス・エンジン発電機の発電効率を遥かに超える効率値です。ORC複合発電発電の組み合わせで、やっと到達できるか、否かと云う効率値を単純サイクルで実現できます。 発電規模2MWeなら、5基並列接続となります。更に高効率の450KWタイプ(発電効率45.8%)も開発中です。従って、今後はガス化発電の発電機は、ガス・エンジンから高信頼性・静粛性に優れた本ガス・タービンに代わる可能性も大です。 通常のミニ・ガスタービンも、より小型330KWクラスの合成ガス用米国製ガス・ダービン発電機製品、更に小型マイクロ・ガスタービンもありますが、発電効率は25〜30%程度以下で、加えてバイオマス・ガス化の低熱量合成ガス、或いはバイオ油の実績は無いと思われます。

ガスタービン発電機概要は下記を参照下さい
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特に、バイオマス・ガス化/熱分解炉合成ガス、バイオマス熱分解油等、再生可能エネルギー燃料が広く使える中小型(1.4MWe〜1.9MWe)ガスタービン発電機の例です
  

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