(1) 蒸気タービン複合発電装置(ディーゼル/ガス・エンジン)
特に中小型のディーゼル(ガス)・エンジン発電でも高速型ディーゼル発電機で紹介の新複合発電方式を採用すれば、
同様に燃費削減(或いは,発電量増)効果が比較的簡単に実現できます。
安価は高速型発電機でも、この機器を付ければ、中速型と同じ迄は無理ですが、より高発電効率のディーゼル発電機となり得ることです。
こちらは、廃熱蒸気ボイラーの様な規制対象外の為、最新技術の海外輸入製品が利用できます。
排気ガス圧の有効利用の他、排気ガス熱の有効利用(ORCの様な有機溶媒の高圧ガス使用なし)する方式もあります。
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排熱回収ボイラーの例
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廃熱蒸気タービン発電機の例
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ディーゼル(ガス・エンジン)複合発電は、エンジンの高温排気ガスから熱回収を廃熱ボイラーで蒸気として回収し、
この蒸気で蒸気タービン発電機を回して更に発電を得る方式です。
大型ディーゼル発電設備では、ほぼ100%この方式が採用されています。
使用燃料は同じで8〜10%余分に発電(燃費向上)ができますので、この分だけ設備費の追加が必要ですが、採算上も有利です。
但し、合計発電設備規模は通常10MW(+)程度以上でないと、採算上苦しくなります。
尚、原則輸入複合発電設備(廃熱回収ボイラー,蒸気タービン発電機等)は、法的(電気事業法)な規制により使えません。通常は高価な国産機器の選択となります。
従って、この複合発電部は割高となりますが、燃費削減(或いは,発電量増)効果により採算性は向上します。
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(2) ORC複合発電装置(ディーゼル/ガス・エンジン)
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ディーゼル(ガス)・エンジンORC複合発電(ORC:Organic Rankine Cycle)は、廃熱ボイラー(熱交換器)を使いエンジンの高温排気ガスから高温水・高温熱媒油、等を介して、先ず1次排熱回収し、
更に、(左側上段フロー参照)この熱源と有機熱媒体とでORC蒸気発生器で2次再熱交換し中高圧のORC有機蒸気を発生させ(ORC有機媒体と高温排ガスとで直接熱交換方式の高熱効率型もあり)、最終的にORCタービン発電機を回して更に発電を得る方式が通常です(ORCタービンより高効率・多気筒V型ピストン・エキスパンダー発電機、等もあり)。
水蒸気の代わりに、通常低沸点(或いは中沸点)の有機化合物(working fluids;空調用冷媒,トルエン,他)を蒸気熱媒体として使うORC発電も、蒸気タービン(Steam Rankine Cycle)と同様の燃費向上・発電量増の目的で使います。
尚、中高速型バイオ油発電、或いは(中高速型)ガス化発電,等の場合、特に中小型ORC発電設備(ORC製品例-1,
例-2,例-3、他)と組み合わせる方法も発電燃費効率の向上策として良いのですが、通常高価格でもあり全体の採算性次第です。
ORC発電は、単体でも使えますが、通常は蒸気タービン発電、或いはエンジン発電の廃熱回収発電、或いは中小型・低圧蒸気(温水)ボイラーORC、或いは地熱ORC発電、等で多く採用されています。
ORC発電の導入による発電効率は、通常の低温排熱・低沸点冷媒を使う場合(100℃以下)で8〜10%程度、更に中高温排熱・中沸点媒体(130〜150℃)ORCで13〜16%程度、最新技術の(超)高温ORC(250〜300℃)なら25〜27%程度の発電効率です。
発電効率の更なる向上策(30%以上)は、カスケード・2段ORC発電(高温ORC+低温ORC)のA-Tecガス化の例もありますが、採算性次第です。
何れにしても、単に通常大気放出されるエンジン排煙(Flue-gas)温度を熱回収操作による許容温度迄の、或いはエンジン冷却排熱温度を冷却水(空気)による許容戻り排熱温度迄の温度差分の熱回収によってORC発電を行います。
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